どうも、サクです。
本日は肩マスターへの道、第3段「胸鎖関節」です。
それでは、今日も一緒に勉強しましょう。
<目次>
◎胸鎖関節
1.骨の話
・胸骨
・鎖骨
2.関節の話
・どんな関節?
・どんな動き?
3.靭帯の話
・種類と役割
1.骨の話
<胸骨>

- 扁平骨
- 前にふくらみ、外側にいくつかくぼみがある
- 胸骨柄、胸骨体、剣状突起の3つに分かれる
ヒューマン・アナトミー・アトラス2021より
胸骨はからだの中心にある少し分厚い骨です。
心臓マッサージのするときに手を押さえる部分としても知られていますね。
この骨は平らな形であり、扁平骨と呼ばれています。
前の部分に少しふくらみがあり、外側には肋軟骨と肋骨がつくため、
へこんでいます。
また3つの骨で作られています。上から
・胸骨柄(きょうこつへい)
・胸骨体(きょうこつたい)
・剣状突起(けんじょうとっき)
といいます。
この3つの骨は軟骨によってつながっています。
<鎖骨>

- S字状
- 長さは12~15cm
- 両端の形はサドル上
- 両端に関節円板をもっている
- 内側は胸骨端、外側は肩峰端と呼ぶ
ヒューマン・アナトミー・アトラス2021より
鎖骨はS字状の骨で、その長さは12~15cmです。
両端は自転車のサドルの様な形をしています。
骨の端には関節円板という軟部組織が付いており、
・接着剤
・クッション材
の役割があり、例えると入れ歯安定剤のようなものですね(笑
鎖骨の内側は胸骨端、外側は肩峰端という名前がついています。
2.関節の話
<どんな関節?>

- 鞍関節
- 2軸~多軸性
- 関節円板が存在
- 機能的な球関節
- 関節包は柔らかい
- 複数の靭帯が動きを制限
- 上肢と体幹をつなぐ唯一の骨
ヒューマン・アナトミー・アトラス2021より
この関節は、胸骨と鎖骨により作られています。
関節の種類は鞍関節(あんかんせつ)に分類されます。
鞍関節とは…
鞍関節
向かい合っている2つの関節面の形状が、ともに馬の鞍のような双曲面で、互いに交わるように位置している。つまり、どちらの関節面にも凹面と凸面の湾曲が見られ、一方の横径が凸、縦径が凹であれば、もう一方の横径は凹、縦径は凸となっている。これら2つの径を軸とした二軸性の関節である。
編:市橋則明 身体運動学より
と書いてありますが、
ざっくりいうと関節面がデコ・ボコで、USBみたいにカッチリはまる関節です。
しかし、丸みをもっているので柔軟に動きます。
USBは動いてしまったら大変ですからね…。
この関節の軸は上下・左右の2方向に動く、2軸性とされています。
ところが、関節円板をもち、ある程度自由に動けるような作りをしています。
そのため、球関節(多軸性関節)と同じような機能をもち、
自由度の高さを補うため、関節包という組織に守られています。
胸鎖関節の関節包は、他の関節包と比べてゆるい特徴をもっています。
この関節は上肢と体幹をつなぐ唯一の関節であり、
動きすぎて損傷しないよう複数の靭帯で支えられています。
<どんな動き?>
胸鎖関節の動きは
・挙上・後退・後方軸回旋
・下制・前進・前方軸回旋
です。
挙上・後退・後方軸回旋とは、例えるなら
一度すわり、その場から立って・一歩下がって・後ろにでんぐり返しする
というイメージです。
ここも肩甲上腕関節と同じ、上がりながら下がっていきます。
下制・前進・前方軸回旋とは、
座りから、うつぶせをとり・ほふく前進して・前転(前回り)する
なんとなく分かっていただけましたでしょうか。
この点を説明するなら動画が良いですよね…。
3.靭帯の話
<種類と役割>
胸鎖関節にかかわる靭帯は
- 肋鎖靭帯
- 鎖骨間靭帯
- 前・後胸鎖靭帯
肋鎖靭帯は、鎖骨の下と第1肋骨をつないでいます。
この靭帯があることで、腕を上げるときに鎖骨が引き上がりすぎないように、
制限をかけてくれています。
鎖骨間靭帯は、両方の鎖骨をつないでいる靭帯です。
この靭帯は、
・衝撃の緩和
・動きの制限
に役立っています。
前・後胸鎖靭帯は、胸鎖関節を支える靭帯です。
前と後ろにあることで前後の動き、左右の動きをより強く制限していることが
分かると思います。
ということで、本日の勉強はここまでです。
本日も読んでいただきありがとうございました。
それでは、また次回の記事でお会いしましょう。
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