本日は小脳をつないでいる入力・出力の線維についてです。
<目次>
○2種類の入力線維
・苔状線維
・登上線維
○顆粒細胞が作る平行線維
○2種類の平行線維
・苔状線維
苔状線維は
・橋核
・脊髄
・前庭神経核
からの興奮性の線維です。
顆粒細胞にシナプス結合(神経線維の結合)します。
※顆粒細胞は顆粒層という層にある小型の興奮性ニューロンです。
顆粒層についてはこちらを参照ください
https://saku-rada.com/cerebellum/(小脳基礎編2)
特徴はひとつの苔状線維は数十個の顆粒細胞とシナプスを介して
結合する事です。
またこの線維の一部は側副路という他の経路を作り、抑制性のニューロンを興奮させます。
関わっている経路としては「前庭小脳系」、「脊髄小脳系」で
・後索路
・後脊髄小脳路
・前脊髄小脳路
などがあります。
・登上線維
登上線維は下オリーブ核とその副核から起きる興奮性の線維です。
下小脳脚を通って反対のプルキンエ細胞の細胞体と樹状突起に
シナプス結合します。
ここも側副枝を作り、小脳細胞核にシナプス結合します。
この線維は末梢の感覚情報と大脳皮質からの指令を伝えます。
関わっている経路は「脊髄小脳系」「橋小脳系」で
・脊髄オリーブ路
・オリーブ小脳路
などがあります。
○顆粒細胞が作る平行線維
この平行線維という線維は「顆粒細胞」という細胞が作ります。
この顆粒細胞はプルキンエ細胞という細胞に軸索という神経のケーブルを
伸ばします。
そのケーブルは伸びていく過程でT字に変形し、平行して伸びていきます。
この線維は主に興奮性の役割を持ち、多数の神経回路に関わっています。
しかし、その刺激を伝える力は非常に弱く調整さてれています。
平行線維は運動信号を伝えるための線維でもあります。
弱い刺激を持続的を持続的に伝え、別の線維を介して調節し、
運動を微調整していく。それが運動学習を担う小脳の役割なのかもしれません。
本日はここまでです。
今日も読んでいただきありがとうございました。
また次回の記事でお会いしましょう。